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xCELLigenceシリーズ

xCELLigence RTCA CardioECR

xCELLigence RTCA CardioECR

心筋細胞の拍動と細胞外電位を同じウェルから同時に測定

CardioECR_Station_FrontTop

xCELLigence RTCA CardioECRシステムは、心筋細胞の拍動と細胞外電位を同じウェルから同時に測定できるマルチパラメーターシステムです。

その他のxCELLigenceシステムと同様に、測定ユニット（ステーション）をインキュベーターに入れたまま測定できるため、細胞を生理条件下を維持したまま短期的なレスポンスから長期的なレスポンスまで連続して測定できます。

さらに、電気ペーシング機能を利用して、市販iPS由来心筋細胞で課題となっている細胞成熟度の改善を図ることが可能です。

また、拍動と細胞外電位の測定だけでなく、長期的な細胞生存率の評価も可能です。

心筋細胞の機能（ポンプ機能）とその裏にある電気生理学的なメカニズム（すなわち興奮収縮連関）を同じ細胞集団から同時に測定することができます。

医薬品の心毒性試験においては、催不整脈、QT延長、収縮力変化、トラフィッキング阻害、器質障害（細胞死）など様々な作用機序で生じる心毒性を1台で予測することを可能にします。

富士フイルム和光純薬（Cellular Dynamics）社のiCell CardiomyocytesとiCell Cardiomyocytes2、Ncardia社のPluricytesをはじめとする市販ヒトiPS由来心筋細胞、あるいは患者iPS由来心筋細胞などをお使いいただけます。

測定原理とワークフロー

測定原理

xCELLigence CardioECRシステムでは、ウェル底面にインピーダンス測定用と細胞外電位測定用の2種類の微小電極を備える専用バイオセンサープレート（E-Plate CardioECR 48）を使用します。プレートは48ウェルフォーマットです。

注）ウェルサイズは通常の96ウェルプレートのウェルの約2/3です。

このプレートに心筋細胞を播種し、インキュベーター内で細胞を培養しながら、インピーダンス（電気抵抗値）と細胞外電位の変化をリアルタイムにモニタリングします。

CardioECR_Principal

インピーダンス（電気抵抗値）は、1ミリ秒あるいは2ミリ秒間隔でデータを取得します。ミリ秒～秒スケールでの電気抵抗値の変化は、心筋細胞の拍動の変化を反映します。また、数時間あるいは数日スケールでの電気抵抗値の変化は心筋細胞の生存活性の変化を反映します。

細胞外電位は10kHzでデータを取得します。細胞外電位は心筋細胞における各種のイオンチャネルやイオンポンプの活性の変化を反映します。

Contraction_Relaxation
CardioECR_Monitoring

インピーダンス・データと細胞外電位データはソフトウェア上で重ね合わせることが可能です。

Impedance_ECR_Overlay
ワークフロー

xCELLigence CardioECRシステムの測定ワークフローは簡単です。まず、E-Plate Cardio ECR 48（専用のバイオセンサープレート）に培地を入れて培地のみの電気抵抗値（バックグラウンド）を測定します。そのあとで、心筋細胞を播種して、インキュベーター内に設置したステーションにプレートを置いて測定を開始します。測定中は、予めソフトウェアで設定した時間間隔で、装置が電気抵抗値と細胞外電位を自動的に記録します。

※ 市販iPS由来心筋細胞ではそれぞれの細胞ごとに決められた実験プロトコルがございます。

Cardio_Workflow

xCELLigenceシリーズ：心筋細胞測定用3モデルの比較

xCELLigenceシリーズには、心筋細胞の測定が可能なモデルが3機種ございます。下表にそれぞれのモデルの機能とスループットの違いを示します。

  RTCA Cardio RTCA CardioECR RTCA ePacer
拍動評価 ● ● ●
細胞外電位測定   ●  
細胞生存率評価 ● ● ●
電気ペーシングと成熟化   ● ●
最大スループット 96ウェル x1枚 48ウェル x1枚 48ウェル/96ウェル x6枚

xCELLigence CardioECRのアプリケーション

医薬品の心毒性試験 心筋細胞の成熟化 CiPA
Cardio_Safety_Toxicology
Cardio_Maturation
CiPA_Study
心疾患病態モデル 心疾患治療薬の開発
Cardiac_Disease_Modeling
Cardio Drug Discovery

※ 上記以外のアプリケーションについては株式会社スクラムまでお問い合わせください。

製品仕様

 

 

CardioECR_System

xCELLigence RTCA CardioECR システム（#380601210）

ステーション（インキュベーター内に設置するユニット）
プレート枚数 48 ウェルプレート x1枚
対応プレート E-Plate CardioECR 48
サイズ

幅 40.0 cm x 奥行 40.0 cm x 高さ 20.0 cm

※ クレードル開放時の高さは31.5 cmです。

重量 8.0 kg
電源 アナライザーより供給
使用環境 温度 15-40℃、相対湿度 5-98%（結露がないこと）
アナライザー
サイズ 幅 42.0 cm x 奥行 42.0 cm x 高さ 10.0 cm
重量 7.5 kg
電源 100-250 VAC、最大 25 W、50/60 Hz
使用環境 温度 15-32℃、相対湿度 80%以下（結露がないこと）
コントロールユニット
コンピューター Windows 10 ラップトップPC
ソフトウェア RTCA CardioECR ソフトウェア