RASTRUM 3次元培養プラットフォーム

ドロップレット式 3D バイオプリンター

3D細胞培養プラットフォーム RASTRUM システム

創薬研究や疾患医学研究で
3D培養モデルをもっと活用したい方に

マニュアルハンドリングによる3次元培養アッセイプレート作製の限界を突破します

3次元細胞培養は、2次元細胞培養と比べて、生体により近い細胞形態、細胞間相互作用、および組織微小環境をin vitroで再現できることから、悪性腫瘍や中枢神経疾患をはじめとする生物医学研究を中心に近年頻繁に用いられ、論文でデータを見ることが多くなってきています。

しかし、特に細胞外マトリクスを足場として利用する3次元培養、あるいは複数の異なる細胞を混合培養する3次元共培養を、創薬研究の薬効薬理試験や毒性試験、個別化医療スクリーニングなどに用いるには、いくつかの課題を解決する必要がありました。

すなわち、確信的な結果にもとづき創薬ステップを着実に進めるためには、薬剤の薬理作用(あるいは副作用)の評価を再現性高く実施できる3D細胞培養系の構築が求められます。

豪州 Inventia Life Science 社のRASTRUM プラットフォームは、この課題をハイレベルに解決することを目指して開発されたシステムです。

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RASTRUM 3D培養プラットフォーム

RASTRUM プラットフォームは、3つのコアソリューションを組み合わせることで、創薬研究と疾患医学研究に携わる研究者の皆様に理想的な3次元培養アッセイプレートをご提供いたします。

RASTRUM
3D プリンター
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RASTRUM
マトリクス
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RASTRUM Cloud
ソフトウェア
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特長と利点

『驚異の再現性』

ウェル間だけでなくプレート間あるいはバッチ間でも、マニュアル法では達成できない極めて低いCV%で3D培養プレートを作製できます。

『調整可能な化学合成マトリクス』

使用する細胞外マトリクスは化学合成でつくられ、ロット間均一性のコントロールに優れます。数百の異なる組成と硬さのマトリクスライブラリーを用意しています( RASTRUM マトリクス)。

『複数のマルチウェルプレートを1日で作製』

1日に最大8-10枚程度の96ウェルあるいは384ウェルプレートを処理することができます。ほしいときに欲しい枚数のプレートを簡単に作製できます。

『高い細胞生存率』

微小液滴をプリンティングする方式を採用しているため、細胞にとって優しい条件で、プリント後も80-90%以上の生存率を維持することができます。

『シンプルな3D培養モデルから複雑なモデルまで』

1種類の細胞の3D培養から共培養まで、シングルマトリクスモデルからマルチマトリクスモデルまで、あるいはトランスウェルモデルまで、様々な3D培養モデルを作成できます。

『多彩なダウンストリームアッセイに対応』

アッセイプレートの評価方法にほとんど制限はありません。マトリゲルなどの生体由来の基底膜マトリクスと異なり、ダウンストリーム解析のための手法構築に時間をかけることなく、様々な種類の実験に活用できます。

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原理とワークフロー

原理

RASTRUM プラットフォームは、インクジェット式のプリンティング技術を用いて、ナノリットルサイズのバイオインクをマルチウェルプレートのそれぞれのウェルに高速に滴下して重層させます。

プレートフォーマットは、一般的な規格の市販24/96/384ウェルプレートに対応しています。

バイオプリンティングされたプレートのそれぞれのウェルに液体培地を入れ、インキュベーターの中で培養を行うことで、3D細胞モデルをウェルのハイドロゲル内で作り、目的のデータを取得するためのアッセイを行います。

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➊ デジタルプリンティング

2種類のバイオインク、PEGベースのハイドロゲル溶液とペプチドベースの水溶液の微小液滴を別々のノズルから同じウェルに連続で滴下します。

細胞はペプチドベースの水溶液に含まれます。

液滴ボリュームは数十ナノリットルです。数十~数百の液滴を同じウェルに高速でプリントします。

液滴は粘性の低い水溶液のため、押出式(Extrusion方式)のバイオプリンターと違って大きな圧をかける必要がないため、細胞にダメージを与えずに緩やかにプリントできます。また、ノズルが詰まって閉塞する心配もありません。

細胞が均一に分散された正確なボリュームの微小液滴をすべてのウェルに同じ数でプリントするので、一度に大きなボリュームを分注する押出式プリンターと異なり、ウェル間とプレート間で非常にバラつきの少ないプリンティングが可能です。

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❷ ゲル化

2種類のバイオインクが同じウェル内で接触すると、PEGが架橋され即時にゲル化します。

このゲル化は室温で起こり、マトリゲルのような温度コントロールは必要ありません。またゲル化のための光照射も必要としません。環境要因の影響を受けない再現性の高い実験を可能にします。

細胞はこのゲルの中に閉じ込められ、その後の培養ステップで細胞分裂して細胞塊(スフェロイド)を形成します。

固化したハイドロゲルは数十μmの網目状の間隙を持ち、細胞はその中を自由に移動したり形態変化をしながら3Dスフェロイドを作ります。

ゲルの組成と硬さは、 RASTRUM マトリクスのライブラリーから選択(あるいはカスタマイズ)することで、生体組織の環境に合わせて調整することができます。

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❸ アッセイプレート

プリント後のプレートは、すぐに液体培地を加えて、CO2インキュベーターの中で培養を開始します。

適時顕微鏡観察を行いながら培地を交換し、3Dスフェロイドを育て、しかるべきタイミングで薬剤処理などを行います。培地交換と薬剤添加は分注ロボットで行うことも可能です。

細胞の薬剤レスポンスを評価するための生物学的ダウンストリームアッセイは、2次元培養で用いられるアッセイのほとんどにシームレスに対応しています。

イメージング、フローサイトメトリー、生化学アッセイ、発現解析、免疫組織化学など皆様が通常行うほとんどの実験が可能です。

それぞれのダウンストリーム実験のための ジェネラルプロトコルもご準備しております。

利用可能なダウンストリームアッセイを知る

ワークフロー

RASTRUM Cloud ソフトウェアで、3D培養アッセイプレートのデザインを行うと、ソフトウェアが実験プロトコルをオートマチックに作成し、PDFファイルとして提示します。

実験者は、そのプロトコルに従って、RASTRUMによるプリンティング前の細胞の調製とバイオインクの準備を行います。

RASTRUM Cloud ソフトウェアからエクスポートされるRASTRUM Run FileをRASTRUM オペレーティングソフトウェアにインポートし、ソフトウェアのガイドに従って簡単な作業を進めるだけで、簡単にバイオプリンティングを行うことが可能です。

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実験ワークフローを動画でご覧になりたい方は下を視聴してください。拡大ビューすると快適にご視聴いただけます。

ダウンストリームアッセイ

RASTRUM 3D培養プラットフォームで作製した3次元培養マルチウェルプレートは、2D培養プレートと同様に非常に多くの様々なアッセイに供することが可能で、その制限はほとんどありません。

ATPアッセイあるいはLDHアッセイなどの細胞障害性試験(細胞毒性試験)、培養上清中のサイトカインなどのELISAなどによる定量は、細胞を回収せずにin-situで行うことができるアッセイの代表例です。

RASTRUM 3Dゲルは自家蛍光がほとんどなく透明性に優れるため、ライブセルイメージングやセルペインティングなどの顕微鏡観察や定量解析、あるいはハイコンテンツイメージング解析もよく行われます。細胞内カルシウムのフラックス解析にも対応できます。

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専用の細胞回収試薬を用いると、ゲルの架橋を酵素消化するきわめて簡単な実験操作で、生きたままの細胞を容易に取り出すことができます。回収した細胞は、フローサイトメトリーによる細胞生存率解析や細胞死解析などに使用できます。シングルセル解析にも対応できます。もちろん、DNA解析、RNA発現解析、タンパク質発現解析も行うことが可能です。

24ウェルプレートで3D培養モデルを作れば、細胞をゲル片ごと回収して包埋し、組織切片の免疫染色を行ってタンパク質発現と局在の詳細な検討を行うことも可能です。

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アプリケーションエリア

RASTRUMは、腫瘍学、腫瘍免疫学、神経科学、線維症研究、安全性/毒性研究など様々な分野での使用がトライされてきており、すでに成功を収めています。今後もその応用範囲は拡大される予定です。

また、細胞の種類は、細胞株だけでなく初代培養細胞、iPS細胞、前駆細胞など多くのタイプを使用することができます。

3次元培養モデルの作製に成功した臓器あるいは組織の種類も多様で、今後もさらに増えていくことが見込まれます。

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製品仕様

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RASTRUM 3D バイオプリンター

最小液滴サイズ 15 nL
プリンティングノズル 8本
プリンティングバルブ 独立 4ペア
液滴位置解像度 20 μm
通常プリント速度 300 液滴/秒(300 Hz)
最大プリント速度 1000 液滴/秒(1000 Hz)
適合プレート SBS規格 24, 96, 384 ウェルプレート
無菌対策 ラミナフロー内蔵(Dual HEPA フィルター)
アルコール洗浄可能
本体サイズ 幅482 x 奥行560 x 高さ491 mm
本体重量 50 kg
付属品 デスクトップコンピューター(ソフトウェアインストール済)
エアコンプレッサー
クリーニングキット
必要電源 100-240 V、1,500 W、50/60 Hz
アース付きコンセント 1系統
使用環境 温度 15-35℃、相対湿度 20-90%、標高 0-2,000m、汚染度 PDⅡ
保証期間 1年間