RASTRUM 3次元培養プラットフォーム

ドロップレット式 3D バイオプリンター

3D細胞培養プラットフォーム RASTRUM システム

RASTRUM マトリクス

化学合成された細胞外マトリクスライブラリー

細胞外マトリクスは、3次元細胞培養を成功させるための重要なコンポーネントです。

従来の3次元培養では、マトリゲル等の動物組織から抽出した基底膜マトリクスがそのスキャフォールド(足場)として使用されていました。しかし、これらの細胞外マトリクスは、動物成分を含むため、提供されたロットによる違いが出やすいという問題がありました。

また、ゲルの重合が温度に依存するため、実験作業で扱いにくく、ピペッティングのエラーやバラつきが生じやすいという課題もありました。

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Inventia Life Science社は、この課題を解決するために、RASTRUM プラットフォームで使用する化学合成ベースの細胞外マトリクスを開発しました。

PEGベースのゲル素材に各種の接着因子ペプチドを配合したこの細胞外基質は、動物成分フリー(Xeno-Free)というだけでなく、厳密な品質検査を経て出荷されます。そのため、ロット間差の課題を解決し、バッチ間で優れた再現性を実現できます。また、細胞の種類に応じて全長タンパク質を含有させることも可能です。

RASTRUM マトリクスは2種類の異なるバイオインクで構成されます。PEGベースのバイオインクがウェルの中でアクチベーター(ペプチドベースの水溶液)と接触すると、室温で直ちに重合してゲル化します。細胞をアクチベーターの中に懸濁してRASTRUM バイオプリンターでプリンティングを行います。

重合後のゲルは透明で自家蛍光がないため、イメージング実験を妨げることがありません。また、極めて簡単な実験操作で、生きたままの細胞を効率的に回収できます。

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RASTRUM マトリクスをもっと詳しく知る

RASTRUM マトリクスの特長と利点

細胞は生体内で細胞外マトリクスと相互作用しており、細胞の挙動や外部因子に対するレスポンスは細胞外基質の影響を受けます。

細胞外マトリクスは、臓器や組織の種類によって異なります。また、同じ組織でも病態の進行に伴いその硬さなどが変化することが知られています。1種類のマトリクスで、すべての細胞の種類とすべての3D培養アプリケーションをカバーすることはできません。

RASTRUM マトリクスは、細胞にあわせてその硬さと組成を変えることができます。これは、多くの種類の細胞にマトリクスを最適化できる可能性があることを意味します。

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スティフネス

模倣したい組織の硬さに応じて、ゲルの硬さを4段階から選択できます。

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接着ペプチド

インテグリンが結合するためのコアペプチド配列(RGD, IKVAV, YIGSRなど)を選択できます。

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全長タンパク質

天然のECMに含まれるタンパク質(ラミニン、フィブロネクチンなど)および多糖類(ヒアルロン酸など)を選択できます。

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MMP感受性

マトリクスメタロプロテアーゼ(MMP)による分解部位を有します。

RASTRUM マトリクスライブラリー

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RASTRUM マトリクスは硬さと分子組成を調整することができますが、新たな3次元培養実験を始めるたびにマトリクスの調整を最初から行う必要はありません。

Inventia Life Science社は、50種類以上の調整済のRASTRUM マトリクスをライブラリーとして提供しております。ライブラリーは今後も順次拡大していく予定です。

RASTRUM Cloud ソフトウェアで各種の条件を指定すると適したRASTRUM マトリクスの候補が提示されます。これらの最適化実験を行って本番での実験に使用します。

マトリクスの選択に困った場合は、Inventia社のアプリケーションサイエンティストがその選択をサポートいたします。

特別プロジェクトによるマトリクス組成のカスタマイズもご相談いただけます。

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