RASTRUM 3次元培養プラットフォーム
ドロップレット式 3D バイオプリンター
RASTRUM アプリケーション
腫瘍学、神経変性疾患研究、線維症研究、肝研究など様々な疾患モデルに
RASTRUM 3D培養プラットフォームは、多様な臓器や組織の様々な疾患分野で使用されている実績があります。ここではその一例をご紹介いたします。
その他のアプリケーション分野にご興味の方、あるいはより深い情報をご希望の方は弊社まで お問い合わせください。
アプリケーション分野
がん 3Dモデル
2D培養より生理学的環境に近い3D培養を悪性腫瘍の疾患メカニズム研究、薬剤耐性メカニズム研究、そして薬効評価試験に利用するケースが増えてきています。
特に患者由来がん細胞(PDC)あるいは市販の初代がん由来細胞を用いたがんオルガノイド(Tumoroid)が、創薬研究あるいは個別化医療研究で期待され活用され始めています。
RASTRUM 3D培養プラットフォームは、マトリクス包埋3D培養プレートを再現性高く容易に作製することを可能にします。細胞株だけでなく様々な臓器由来のがんオルガノイド、あるいは線維芽細胞などとの共培養系の構築に対応します。
腫瘍免疫学 3Dモデル
遺伝子改変T細胞、免疫チェックポイント阻害剤などの免疫治療薬は、がんと闘うために免疫系を活用する治療法であり、がん治療に革命をもたらしました。
免疫治療薬の薬理評価には2D培養系が使われてきましたが、生体における腫瘍微小環境をできる限り模倣するin vitroアッセイ系を利用することができれば、in vivo予測性が向上するなど、免疫腫瘍学研究はさらに発展すると考えられます。
RASTRUM システムは、適切な細胞外マトリクスの中で複数の細胞を共培養することが可能で、生理学的に適切な状況での免疫療法戦略の評価を可能にします。
iPS細胞由来 脳組織3Dモデル
脳は細胞間相互作用がその正常機能や病態発現に大きく関与する代表的な組織です。
生理学的に適切なin vitro モデルを作成することは、中枢神経疾患を理解し、潜在的な治療法を検証するために有用です。
人工多能性幹細胞(iPS細胞)を用いた疾患モデルの開発はそこに可能性をもたらします。iPS細胞は、様々なタイプの中枢神経細胞に分化することができ、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病などの神経変性疾患を中心に、その研究や創薬に大きく貢献する可能性を秘めています。
成功の鍵は、様々なタイプのiPSC由来中枢神経細胞を適切な細胞外マトリクスの中で分化させ、機能的で複雑な神経変性疾患構造をin vitroで再現することです。
RASTRUMは、複数の種類のiPSC由来中枢神経細胞と生体適合性があり、複雑な微小環境を持つ神経細胞モデルの作製を可能にします。
線維芽細胞 3D培養モデル
線維芽細胞は結合組織を作る重要な細胞です。皮膚のみならず、様々な臓器において組織構造の維持、創傷治癒、免疫反応などに重要な役割を果たしています。
線維芽細胞の挙動と相互作用を理解することは、癌、線維症、炎症性疾患など様々な疾患の背景にあるメカニズムを解明する鍵となります。
線維芽細胞の研究から得られる治験は、革新的な治療法の開発につながる可能性があります。
RASTRUMは、調整可能な生体機能性マトリクスを提供し、生理学的に適切な線維芽細胞の微小環境を作り出し、ハイスループットな標的探索と表現型スクリーニングのためのアッセイ系を提供します。
肝細胞 3D培養モデル
薬物性肝障害(DILI)は、臨床試験における医薬品開発中止の主な原因のひとつです。
開発後期における薬剤のドロップは、コストと時間の両面で製薬会社に多大な負担を強いるため、早期にヒト毒性を予測できる、あるいは開発ステップが進んだ際に参照にできる有用なデータを早期に取得できる適切なin vitro 評価系の開発が求められています。
しかし、これまでの3D細胞モデルは、スループット、作製の手間、ワークフローへの適合性などの点で課題がありました。
RASTRUMによる肝細胞3Dモデルは、MPS(生体模倣システム)のような還流構造(流路系)を組み込むことはできないものの、創薬の最適なステップで使用することで有効に活用できることが期待されます。
臓器と組織
Inventia Life Science社は、一般的に研究される多くの臓器に由来する細胞株あるいは初代培養細胞で、RASTRUM システムを用いた3次元培養構築をサポートした実績を持ちます。
現在テスト研究が進行中の臓器/組織も多くあります。
皆様が興味をお持ちのアプリケーション、および組織タイプをぜひお聞かせください。