神経疾患パネル NULISA 超高感度&マルチプレックス イムノアッセイプラットフォーム
NULISAseq 中枢神経疾患パネル 120
CNS関連バイオマーカーを血液サンプルから包括的にプロファイリング
認知症・パーキンソン病・筋萎縮性側索硬化症・多発性硬化症をはじめとする各種の神経変性疾患、脳卒中、プリオン病、脳腫瘍、神経炎症などに関連する可能性の高いタンパク質を包括的にプロファイリングすることができるNGSリードアウト用の相対定量パネルです。
NULISAseq 中枢神経疾患パネルは、脳脊髄液(CSF)からだけでなく、血漿あるいは血清サンプルから120以上のCNS疾患関連タンパク質を非侵襲的に測定することを可能にします。
120+ターゲット
127種類のCNS疾患関連タンパク質を同一サンプルからマルチプレックスに相対定量
超高感度
fg/mLレベルの感度で、CSFだけでなく血漿/血清から神経バイオマーカーを測定可能
高い検出成功率
健常血漿サンプルからでも多くのターゲットタンパク質を高い検出率で測定
少ないサンプル必要量
わずか25μL(N=1)のサンプルからマルチプレックスプロファイリング
12桁の測定レンジ
> 12 logsのダイナミックレンジで、超微量マーカーから高濃度マーカーまで希釈なしで測定
優れた測定再現性
自動化されたワークフローにより、プレート内とプレート間ともにCV中央値<10%で測定
特長と利点
中枢神経疾患の進行と治療反応性を知るためのバイオマーカーの特定は、疾患の早期診断、患者層別化、治療モニタリングに重要です。
脳疾患ではPETなどの画像バイオマーカーもありますが、近年より簡便かつ安価に測定できる生化学バイオマーカーの開発が進んでいます。特に、身体への負担が少なく非侵襲的に検体を採取をできる血液バイオマーカーが、脳脊髄液(CSF)バイオマーカーに代わって注目されています。
血液中の中枢神経マーカーは、脳脊髄液(CSF)中とは異なり極微量にしか存在しないため、それらを測定するにはアッセイの高感度化が求められます。また、貴重な血液検体(主に血漿)を無駄にしないためには、少ないサンプル量で測定できることが求められます。
Alamar BiosciencesのNULISA テクノロジーは、アトモーラーレベル(fg/mL レベル)の測定感度を有し、わずか25 μLの血漿/血清サンプルから中枢神経疾患関連タンパク質を包括的にプロファイリング(相対定量)することを可能にします。
リン酸化タウ(pTau)、アミロイドベータ(Aβ)、ニューロフィラメント軽鎖(NfL)などバイオマーカーとして確立されつつあるタンパク質に加えて、神経炎症や血管代謝関連を含め、脳神経疾患の分子病態かかわる可能性のある120以上の広範なタンパク質を少ないサンプル量から一度に分析できます。
狙った中枢神経疾患に発症に伴って発現変動する新たなバイオマーカーの発見と開発、臨床的に類似した表現型の鑑別、マルチバイオマーカーの開発、神経炎症と神経変性疾患の関連性の研究など、様々な研究アイデアにご活用ください。
測定可能なアナライト
NULISAseq 中枢神経疾患パネルで相対定量を行うことができるタンパク質のリストです(全129ターゲット)。セグメントごとに分類されています。
それぞれのタンパク質は略名で示してあります。フルネームは こちらのページをご確認ください。
アミロイド病理およびタウ病理関連(18ターゲット)
| AMYLOID & TAU PATHOLOGIES | ||
| Abeta38 (aβ38) | CD63 | pTau217 |
| Abeta40 (aβ40) | CST3 | BD-pTau217 |
| Abeta42 (aβ42) | IGFBP7 | pTau231 |
| ACHE | KLK6 | BD-pTau231 |
| APOE | IGFBP7 | tTau (total Tau) |
| APOE (APOE4) | PSEN1 | BD-tTau (total Tau) |
| BACE1 | pTau181 | |
| BASP1 | BD-pTau181 | |
※ BD=Brain-Derived
シヌクレインおよびシナプス関連(21ターゲット)
| SYNUCLEIN & SYNAPTIC | ||
| AGRN | IL6R (IL6Rα) | SNCB (β-Syn) |
| ARSA | MDH1 | SOD1 |
| BDNF | NGF | TDP43 |
| DDC | Oligo-SNCA (Oligo-α-Syn) | pTDP43-409 |
| FABP3 | PARK7 | UCHL1 |
| FOLR1 | pSNCA-129 | VGF |
| HTT | SNCA (α-Syn) | VSNL1 (VILIP-1) |
神経変性関連(24ターゲット)
| NEURODEGENERATION | ||
| ANXA5 | MSLN | PDLIM5 |
| CALB2 | NEFH | REST |
| CNTN2 | NFL | SMOC1 |
| ENO2 | NPTX1 | SNAP25 |
| FGF2 (FGF basic) | NPTX2 | SQSTM1 |
| GDI1 | NPTXR | UBB |
| GDNF | NPY | YWHAG |
| GOT1 | NRGN | YWHAZ |
炎症関連(52ターゲット)
| INFLAMMATION | ||
| CCL2 (MCP1) | FCN2 | IL17A |
| CCL3 (MIP1a/CCL3) | GDF15 | IL18 |
| CCL4 (Mip1b/CCL4) | GFAP | IL33 |
| CCL11 (Eotaxin) | ICAM1 | PRDX6 |
| CCL13 (MCP4) | IFNG (IFN-gamma) | RUVBL2 |
| CCL17 (TARC/CCL17) | IGF1R | S100A12 |
| CCL22 (MDC) | IL1B(IL-1 beta) | S100B |
| CCL26 (Eotaxin-3) | IL2 | SFTPD |
| CD40LG (CD40L/TNFSF5) | IL4 | SLIT2 |
| CHI3L1 (YKL40) | IL5 | TAFA5 |
| CHIT1 | IL6 | TEK (Tie-2/TEK) |
| CRH | IL7 | TIMP3 |
| CRP | IL9 | TNF (TNF-a) |
| CSF2 (GM-CSF) | IL10 | TREM1 (sTREM1) |
| CX3CL1 (Fractalkine) | IL12A|IL12B (IL-12p70) | TREM2 |
| CXCL1 (GROa) | IL13 | VCAM1(CD106) |
| CXCL8 (IL8) | IL15 | |
| CXCL10 (IP-10) | IL16 | |
血管および代謝関連(12ターゲット)
| VASCULAR & METABOLISM | ||
| FLT1 (VEGF R1) | PDGFRB | PTN |
| HBA1/ HBA2 | PGF(PLGF) | SAA1 |
| KDR (VEGF R2) | PGK1 | VEGF-A |
| MME | POSTN | VEGF-D |
関連情報
マウスアナライトのためのパネルはこちら
NULISAseq 中枢神経疾患パネル 120は、主にヒト抗原タンパク質を対象として作られたパネルです。
マウス血漿・血清からの測定には下のパネルをご用意しています。
炎症関連マーカー(サイトカイン/ケモカインなど)といくつかのキーとなるCNSマーカーが含まれたパネルです。
NULISAqpcr シングルプレックスアッセイ
NGSリードアウトによるマルチプレックス分析の他に、qPCRリードアウトによるシングルプレックス分析のためのアッセイキットもございます。シーケンスを行うことなくARGO HTシステムで直接的に絶対定量結果を得ることができます。
このNULISAqpcr アッセイキットは今後もラインナップを増加する予定です。最新の情報やNULISAseq パネルに含まれるアナライトのシングルプレックス化については弊社まで お問い合わせください。
pTAU 217
タウタンパク質は、神経細胞の微小管に結合するタンパク質です。様々なアイソフォームが存在し、40ヵ所以上のリン酸化部位を有します。217番目のスレオニンがリン酸化したpTau 217は、アルツハイマー病(AD)の発症のかなり早期に血中値が上昇し、アミロイド病変を予測する生化学バイオマーカーとして臨床応用が期待されています。
NFL
ニューロフィラメントライト(NFL)は、神経細胞の軸索に特異的に発現する中間径フィラメントタンパク質です。神経細胞の損傷度を反映します。ADや前頭側頭型認知症(FTD)などの認知症、多発性硬化症(MS)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、ハンチントン病(HD)など神経細胞死を伴う多くの神経変性疾患のバイオマーカーとなります。
GFAP
グリア線維性酸性タンパク質(GFAP)は、グリア細胞の1つであるアストロサイトに特異的に発現する中間径フィラメントタンパク質です。アストロサイトの細胞死に応じて血中濃度が上昇します。アストロサイトの活性化を反映し神経炎症のマーカーともなります。多発性硬化症(MS)の他、AD発症など神経変性疾患との関連も知られています。
IL-1β
IL-1βは、単球やマクロファージをはじめとする様々な細胞で産生される炎症性サイトカインの1つです。IL-βの過剰産生は、関節リウマチなどの自己免疫疾患や炎症性腸疾患の重要因子として知られています。活性化したミクログリア細胞からも産生され、神経炎症神経細胞障害を誘導する他、慢性頓痛の発症やADの発症・進行にも関与します。
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