2/4/6チャンネル パラレルペプチド合成装置
PurePep Chorus
標準的なペプチドから複雑なペプチドまで
ラボスケールのフレキシブルなペプチド合成装置
PurePep Chorusは、多種多様なペプチドを高純度に合成することができる柔軟性に優れたラボスケールのペプチド合成機です。最小2種類から最大6種類のペプチドまで同時並行でパラレルに合成を行うことができます。
オプションのIH加熱&ボルテックス撹拌機能は、高温下での攪拌反応により合成効率を格段に改善し、従来の室温反応よりもはるかに短時間で合成を終えることができます。
単純な短鎖リニアペプチドに加えて、下記のような特殊ペプチド・難合成ペプチドの合成に成功した豊富な経験と実績を持ちます。あるいは、ペプチド核酸(PNA)やペプトイド(ペプチドミメティクス)の合成にも対応しています。
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- 疎水性アミノ酸の多いペプチド
- 環状化ペプチド
- ステープルペプチド(側鎖架橋ペプチド)
- ジスルフィド結合ペプチド
- Head-to-Tail 環状化ペプチド
- シクロチド
- 二環ペプチド
- 分岐ペプチド
- 翻訳後修飾ペプチド
製品概要
PurePep Chorusは、IH加熱&ボルテックス機能、フレキシブルなレジン/縮合剤選択、SafePep機能、自動切り出し機能、2チャンネルから6チャンネルまで選択できるフレキシブルな構成など、長年の経験から開発された様々優れたテクノロジーを詰め込んだGyros Protein Technologies社のペプチド合成装置の主力モデルです。
合成メソッドはステップバイステップのわかりやすい画面で簡単に設定することが可能で、ペプチド合成の初心者でも簡単に実験をスタートすることができます。システムは堅牢性が高いため、ほぼメンテンナンスフリーで運用することができます。ユーザー様から使い勝手の良さをお褒めいただいております。
PurePep Chorus:特徴と利点
- IH加熱+ボルテックス攪拌による高効率な合成
- フレキシブルなレジン/縮合剤選択で難合成ペプチドの合成成功率を向上
- 高価な特殊アミノ酸と溶媒の使用量を最小限にして合成コストを抑制
- 装置の予期しない停止時にも安心なSafepep機能
- 実験者の作業量を減らす便利な自動切り出し機能
- 2chから6chまでフレキシブルなシステム構成が可能(ご購入後のアップグレードも可能)
- バリデーション対応(IQ/OQおよび21 CFR Part 11)
搭載されているテクノロジー
❶ 合成効率を向上させるIH加熱 & ボルテックス撹拌機能
PurePrep Chorusには、電磁誘導加熱(IH)方式による加熱合成機能を追加することができます。
また、反応中のベッセルは、ボルテックスと窒素バブリングを組み合わせて効率的に攪拌することができます。
マイクロ波合成に匹敵する高い効率で反応を行い、合成スピードを劇的に向上していただくことができます。また、難合成ペプチドの合成成功率の向上を期待することができます。
1ペプチドずつの連続合成しかできないマイクロ波合成方式と異なり、最大6ベッセルを同時に反応可能で、スループットの改善に役立ちます。
IH加熱合成設定画面
加熱温度(30~90℃)は、ベッセル毎、アミノ酸毎に自由に設定できます。
ボルテックス撹拌機能
温度昇温している間、ランプが点灯します。温度コントロールはボルテックス機能があるため、ホットスポットなどの温度ムラは起きません。ソフトウェアで常時温度を読み込んでおります。
フレキシブルなレジン/縮合剤選択
高難度なペプチドの合成を成功させるポイント!
それはレジンや縮合剤を適切に選択することにあります。
PurePep Chorusは、反応容器ポジションが定位置のため、ほぼ全ての標準樹脂および特殊樹脂から選択することができます。
対応レジン:
Wang系、Rink-Amide系、2-クロロトリチル系、ポリスチレン系、 Tentagel系、PEGA系、CLEAR系など
また、加熱合成と室温合成を選択できるため、ほぼ全て添加剤と縮合剤による合成方法を選択することができます。適切なカップリング方法を選択することできるため、副産物を最小限に抑え、ケミストリーを最適化します。
対応縮合剤:
COMU、DIC、HATU、HBTU、HCTU、HDMA、HDMC、K-Oxyma、OxymaPure、Py-Oxim、PyClockなど
マイクロ波などで加熱するだけで難合成ペプチドの合成が成功するとは限りません。レジンや縮合剤の選択は、受託ペプチド合成会社として経験豊富な弊社のスタッフが皆様の実験の最適化をお手伝いするのでご安心ください。
❷ 高純度な合成を実現するPurePep Pathway
試薬や溶媒の反応ベッセルへの供給は、それぞれ完全に独立した流路で行われるように設計されています。
試薬間のクロスコンタミネーションを防ぎ、副反応や副生成物を防ぐことができるため、高純度・高収率な合成が可能です。
流路バルブは堅牢性に優れ、セルフメンテナンスが可能で、修理によるダウンタイム(装置を使えない時間)を減少させます。
また、デッドボリュームが少なく試薬の使用量を抑制できます。
❸ 難合成ペプチドの合成に役立つリアルタイムUVモニタリング機能
各サイクルにおける脱保護反応をリアルタイムにモニタリングし、脱保護の反応時間と反応回数を自動フィードバックコントロールします。溶媒消費量を最小限にすることで、合成コストを抑制します。
また、難合成箇所(脱保護に時間と回数がかかる箇所)を知ることで、難合成ペプチド合成の試行錯誤回数を少なくすることにも役立ちます。
リアルタイムモニタリングは10秒に1回の頻度で行われます。
❹ 無人運転でも安心なSafepep機能
装置が不意に一時停止してしまった時には、溶媒によるレジンの洗浄が自動的に行われます。一時停止の間に望まない反応が進行してしまうのを防ぎ、副反応と副生成物を抑制できます。
予想外の装置停止が起きても目的のペプチドの合成への影響がミニマムのため、安心して自動無人運転を行っていただけます。
❺ 貴重なアミノ酸試薬を節約するシングルショットデリバリー
アミノ酸試薬の供給は通常のボトルによる供給に加えて、必要量のみを投入するシングルショットによるデリバリーも可能です。
高価な特殊アミノ酸の使用量を最小限にして合成コストを抑制します。
❻ 合成後に便利な自動切り出し機能
合成完了後の固相樹脂からの切り出し(クリベージ)は自動で行うことができます(プログラム可能)。
面倒な切り出し工程を手作業で行う必要はありません。
切り出し後の溶液は遠心チューブに回収されるため、エーテル沈殿作業をすぐに開始できます。
始めてペプチド合成を行う方でも使いやすいソフトウェア
PurePep Chorusは、本体一体型のタブレットPCにインストールされたソフトウェアで合成プロトコルの設定と操作を行います。
合成プロトコルの設定はステップ・バイ・ステップ方式となっており、初めて使用する方でも最少の時間で使い方を習得していただけます。標準プロトコルもプレプログラムされており、必要な試薬量を計算し準備ミスを防ぐ機能もあるため安心です。
グルーピング機能により、すべての反応ベッセルを同時に合成することも、別々に合成することも可能です。
また、セルフ診断機能、自動クリーニング機能、eメールお知らせ機能など便利な機能が備わっています。
柔軟なシステム構成
PurePep Chorusは、反応ベッセル数(2, 4, 6 ポジション)、IH加熱&ボルテックス撹拌機能の有無、リアルタイムUVモニタリング機能の有無を選択して、必要なシステムを柔軟に構成していただけます。
反応ベッセルはラボの必要なスループットに応じて、いつでも本数を増設していただけます。またIH加熱&ボルテックス撹拌機能とリアルタイムUVモニタリング機能も後付けが可能です。
バリデーションサービス
cGMPレギュレーション下でシステムを使用されたい方にバリデーションサービスをご提供しています。
IQ/OQ サービス
Gyros Proetin Technologies社の認定を受けたサービスエンジニアが、据付時適格性確認(IQ)と運転時適格性確認(OQ)を実施し、報告書を提出します。
IQサービスでは、システムコンポーネントと設置環境の確認、装置、コンピューター、ソフトウェアの適切なインストールの確認を行い報告書に記録します。
OQサービスでは、システムがGyros Protein Technologies社が定める仕様に従って動作すること、標準合成プログラムが正常に動作することを確認し、サービスシステムテストを行った上で報告書に記録します。
21 CFR Part 11
PurePep Sonata+ソフトウェアは、標準で21 CFR Part 11に対応しています。
ユーザー権限管理、パスワード保護、電子署名、監査証跡、データインテグリティなどが可能で、米国FDAなどの当局が求める基準にハイレベルで対応します。
タイムスタンプ付の見やすいレポートによりトレーサビリティを最大化します。
データのロスを防ぐためにバックアップと復元ポイントの保存が自動的に行われます。
製品仕様
PurePep Chorus | |
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反応容器数(RV) | 2、4、6から選択 (アップグレード可能) |
合成スケール | 5 μmol – 1.0 mmol / 反応容器 (最大 6 mmol) |
反応容器サイズ | プラスチック容器:10, 45 mL ホウケイ酸ガラス容器:10, 25, 40 mL |
溶媒ボトル数 | 8 本 |
アミノ酸ボトル数 | 27 ポジション アミノ酸ボトル(120 or 400 mL)あるいはシングルショットバイアル |
コレクトバイアル | 6 ポジション |
送液技術 | 光学センサーまたは時間指定配送による固定ループ測定 |
送液方法 | N2ガス圧送 |
攪拌方式 | 調整可能な窒素バブリング および ボルテックス混合 |
加熱方式 | 制御された誘導加熱(RVの数に合わせて構成可能) |
UVモニタリング | RVの数に合わせて構成可能 |
クリベージ機能 | プログラム可能、オンライン、自動 |
ソフトウェア | アイコン駆動の PurePep ソフトウェア プラットフォーム |
21 CFR Par11 対応 | 標準 |
電源 | 100-230V、15A、50/60Hz |
サイズ | 幅87.1 x 72.1 x 高さ72.4 cm |
重量 | 90.7 kg |
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