Odyssey シリーズ

Odyssey XF イメージングシステム

Odyssey XF イメージングシステム

蛍光ウェスタンブロット + 化学発光ウェスタンブロット

ウェスタンブロットイメージャーの次の1台に

Odyssey_XF_assays

Odyssey XF イメージングシステムは、蛍光ウェスタンブロット実験と化学発光ウェスタンブロット実験を1台で行うことができる冷却CCDカメラタイプのイメージングシステムです。

蛍光/化学発光ウェスタンブロット以外に、クマシー染色タンパク質ゲルの撮影やDNAゲルの撮影も可能で、分子生物学・生化学で求められる基本的なイメージング実験のデータ取得を1台でカバーしています。

「ケミルミだけでなく、定量性と再現性の高い蛍光ウェスタンブロット法を取り入れたい」

「最新の論文投稿規定を満たす定量ウェスタンブロット実験を行うためのエントリーモデルが欲しい」

という方に最適なイメージングシステムです。

Odyssey XFの対応アプリケーション

上記以外のアプリケーションは上位機種の Odyssey DLxあるいは Odyssey Mで対応しています。

近赤外蛍光と化学発光を1台で検出

Dual Imaging System

Odyssey XF イメージングシステムは、近赤外蛍光検出による定量的ウェスタンブロットと、化学発光検出(ケミルミ)による定性的ウェスタンブロットを1台で行っていただけるDual purposeなイメージングシステムです。

Odyssey_XF_dual detection

※ Odyssey XF は上記以外に525 nm のLED励起光源を搭載しています。主にエチジウムブロマイド染色ゲルやSYBR Safe染色ゲルの撮影に使用します。

※ クマシー染色タンパク質ゲルは700nmの近赤外蛍光で撮影が可能です。明視野による撮影よりも高感度にバンドを検出できます。

蛍光法による定量ウェスタンブロット実験に最適

Best Western Blot Data for You

蛍光ウェスタンブロット法は、実験群間での比較定量を目的とするウェスタンブロット実験に適する実験手法です。LI-COR社のOdysseyシリーズは、この蛍光法による定量ウェスタンブロット実験で随一の使用実績と論文実績を持ちます。

Odysseyシリーズのウェスタンブロット論文の検索はこちら

なぜ近赤外蛍光?

蛍光ウェスタンブロットのシグナル検出において、どの波長を用いて撮影を行うかは最初に考慮すべき大切なポイントのひとつです。

NIR vs Visible WB_comparison

Red/Green/Blue(RGB)など可視波長の蛍光(可視蛍光)は、メンブレン自体に由来するバックグラウンド(自家蛍光)が大きく、ウェスタンブロット実験で求められる十分な感度を確保することが困難です。

ハウスキーピングタンパク質をはじめとする高発現タンパク質であれば可視蛍光でも十分に検出可能ですが、皆様が研究対象とされているタンパク質を十分なシグナルノイズ比で検出するのは難しいことが多いです。

Odyssey XF イメージングシステムでは、蛍光ウェスタンブロットのシグナル検出に、700nmと800nmの近赤外蛍光波長を用います。

700nm以上の波長の蛍光(近赤外蛍光)では、PVDFメンブレンとニトロセルロースメンブレンともに自家蛍光によるバックグラウンドが著しく小さいことが知られています。そのため、低発現タンパク質の検出に十分な高いシグナルノイズ比を確保できます。

NIR vs Visible_background comparison
レーザー光源による高感度な蛍光検出

Odyssey XFイメージングシステムは、CCDカメラタイプのイメージャーでありながら、励起光源にLEDではなく半導体レーザーを使用しています(685 nmと785 nm)。

レーザー光源は、LED光源と異なり波長特異性が高いため、励起光の検出側への漏れ込みによるバックグラウンドが少なく、励起パワーも強いという特徴があります。そのため検出感度の点で利点がございます。ほとんどの場合、化学発光法で普通に検出できているバンドは近赤外蛍光法でも問題なく検出していただけます。

また、波長特異性が高いことから、蛍光色素間でのクロストーク(干渉)がミニマムで、2波長同時検出による定量ウェスタンブロット実験を正確に行っていただけます。

Laser vs LED

LI-COR社では、様々な動物種のIgGに対する 近赤外蛍光標識二次抗体(IRDye標識二次抗体)と合わせて、皆様に実験ソリューションをご提供しています。

サチュレーションから解放されます

蛍光ウェスタンブロッティングは、化学発光法と異なり、基質の枯渇による白抜け(Chemical Saturation)の心配がありません。

Odyssey_Capacity_animation_original

さらに、Odyssey XF イメージングシステムは、>6桁の広いダイナミックレンジを持つので、検出器の限界による画像のサチュレーション(Detector Saturation)も起こりません。

右図はダイナミックレンジの違いをバケツの大きさで例えています。ウェスタンブロットでは、ダイナミックレンジが広いことは弱いバンドと強いバンドを露光時間を変えずにワンショットで同時に検出できることを意味します。

そのため、 バンドごとに適した露光時間を探すという今までの苦労から解放されます。

常に均一な条件での画像取得
Odyssey_XF_Dynamic-range_animation_background-removed

ダイナミックレンジが広いことにはもう一つの利点がございます。

Odyssey XFでは、1回の撮影で、弱いバンドから強いバンドまですべてのバンドで常に最適な露光が得られます。

これまでのイメージャーのようなIncrement撮影(逐次露光)やAuto-Exposure機能を用いた撮影も不要です。

そのため、撮影毎に露光条件が変わるということがなく、ブロット間や実験間での定量再現性の確保が容易になります。

化学発光法と比較して、定量直線性に優れたデータを、少ない苦労でしかも確実に取得していただけます。

イメージングエリア全域で均一な画像取得
Odyssey_XF_NIR-imaging_background-removed

Odyssey XF イメージングシステムには、撮影面全域にわたって均一なレーザー照射を可能にするFieldBrite™ XT2テクノロジーが搭載されています。そのため、撮影面全域でCV < 3%の均一なシグナル取得が可能です。

ブロットを撮影エリアのどこにおいても常に均一なシグナル強度を得られるため、撮影毎にブロットの位置が変わったとしても、定量再現性を損ねることがありません。

また、フラットフィールディングのような撮影後に画像を修正する方法と異なり、生画像(Raw Image)を取得した時点で正確な定量シグナルを取得していただけます。

Odyssey シリーズの蛍光ウェスタンブロッティング カタログをダウンロードする

なぜ蛍光ウェスタンブロット?

Western Blot is Changing

ウェスタンブロッティングを行われている目的は何ですか? 定性? それとも定量?

蛍光ウェスタンブロット法は、化学発光ウェスタンブロット法よりも再現性と定量性に優れ、処理間(実験群間)でのタンパク質発現量の変化(発現比)をより正確かつ確実に定量することができます。

また近年、トップジャーナルを中心に定量ウェスタンブロットデータの論文投稿ガイドラインがアップデートされ、従来よりも厳正な実験を行うことが求められてきています。蛍光ウェスタンブロット法はその最新の論文投稿規定で求められる内容を満たしやすい実験手法です。

「ウェスタンブロッティングには定量性がない」そんな常識をお持ちの方にも試していただきたい優れた検出方法です。

最新の論文投稿規定のリファレンスペーパーはこちら

❶ “酵素反応” それが問題です。

Fluorescence vs Chemiluminescence

化学発光法(ケミルミ法)は酵素反応を利用するため、基質添加からの経過時間や温度など様々な要因によりシグナル強度が変動します。 そのため、目的タンパク質のサンプル間での発現比を正確に反映するデータを再現性良く取得するのが困難です。 また、定量直線性の得られる範囲も狭くなってしまいます。

蛍光法を使うとこの問題を克服していただけます。 蛍光試薬でラベルされた二次抗体を使用し酵素反応に頼らないため、常に一定の安定したシグナルを得ることが可能です。 そのため、目的タンパク質のサンプル間での発現比を再現性高く定量することができます。また、定量直線性のある範囲も、化学発光法と比較してはるかに拡大します。

また、化学発光法では、高発現タンパク質の定量でサチュレーション(白抜け)が問題となることがありますが、酵素反応に依存しない蛍光法ではその心配もございません。

LI-COR社のOdysseyシリーズならではの広いダイナミックレンジ(>6桁)と撮影エリア全域の均一なイメージングにより、蛍光ウェスタンブロット法の利点をさらに活かすことができます。

❷ 異なるタンパク質を同時に検出

化学発光ウェスタンブロットと違い、蛍光ウェスタンブロットでは、一次抗体の動物種を変えることで、複数の異なるタンパク質を1枚のメンブレンから同時に検出することができます。

例えば、ハウスキーピングタンパク質と目的タンパク質を、1枚のメンブレンから同時に検出していただけます。 メンブレンを切って別々のインキュベーション容器で反応させる必要がないため正確なノーマライゼーションが可能で、定量精度を高めることができます。

リン酸化ウェスタンブロットに最適な検出法
Phospho_WB_experimental setup_2

このマルチプレックス検出は、リン酸化ウェスタンブロット解析などの翻訳後修飾の解析で特に威力を発揮します。

リン酸化解析では、リン酸化ターゲットのシグナル強度をトータル・ターゲット(リン酸化+非リン酸化)のシグナル強度で補正します。

Odyssey_XF_2color_animation_fast_300px_margin

この2つのバンドの分子量はほとんど変わらないため、化学発光法ではストリッピングとリプロービングが必須でした。

しかし、蛍光ウェスタンブロット法なら、リプロービングせずに異なる色で別々に同時検出していただけます。

ブラックボックスで正確な抗原検出を損ねる恐れのあるリプロービング実験を行う必要がなく、リン酸化レベルの変化を正確に捉えることができます。

Odysseyシリーズは、励起光源にレーザーを採用しており、2つの蛍光色素間でクロストークがないデータを取得していただけます。

❸ 総タンパク質によるノーマライゼーション

TPS_REVERT

定量ウェスタンブロットでは、レーン間のテクニカルバリエーションを補正するために、インターナルコントロールを用いたノーマライゼーションを行います。

昔からこのインターナルコントロールにはハウスキーピングタンパク質が使われてきました。

しかし果たして、このハウスキーピングタンパク質の発現量は比較したいサンプル間で常に一定でしょうか?

近年、サンプル間でハウスキーピングタンパク質の発現が生理学的に変動する例が多く報告されています。

メンブレン上の総タンパク質染色による補正は、この問題を解決できるよりロバストなインターナルコントロールとして、近年の論文投稿ガイドラインで推奨されています。

LI-COR社の REVERT 総タンパク質染色試薬は、抗原への抗体の結合を妨げない総タンパク質染色が可能です。特定のアミノ酸への共有結合に依存せず、脱色も可能です。

蛍光法による定量ウェスタンブロッティングについてさらに知りたい方はこちら

正確な定量解析を可能にする次世代画像解析ソフトウェア

Expert Analysis Made Simple

ES_logo

綺麗なウェスタンブロット画像が欲しいですか?

優れた定量データが欲しいですか?

論文掲載のための説得力の高い美しい画像はもちろん重要ですが、最も大切なのは定量データです。

Odyssey XF イメージングシステムには、”次世代画像解析ソフトウェア” Empiria Studioが付属します。

Empiria Studioを用いることで、画像解析における主観性をできる限り排除し、客観的で再現性の高い定量解析が可能になります。

最新の定量ウェスタンブロット論文投稿規定に準拠した解析を
どなたでも簡単に短時間で行うことができます

qWB_ES

近年、トップジャーナルを中心に、定量ウェスタンブロットデータの論文投稿規定がますます厳しくなりつつあり、“正しい” データ解析を行うことが求められています。

Empiria Studio ソフトウェアは「エキスパートレベルの解析」を「間違いなく」しかも「短時間で誰でも簡単に」行うべく、トップジャーナルとのコラボレーションにより作られた初めてのソフトウェアです。

これまでとはレベルの違うウェスタンブロット画像解析を手にしていただけます。

Empiria Studioソフトウェアの詳細を見る

充実した試薬類と実験サポート

High-Quality Reagents & Technical Support

充実したアッセイ試薬

近赤外蛍光による定量ウェスタンブロットと化学発光による定性ウェスタンブロットのための充実した試薬類を取り揃えています。

NIR_WB_reagents

近赤外蛍光ウェスタンブロットに関しては、 近赤外蛍光標識二次抗体(IRDye標識二次抗体)ブロッキングバッファー抗体希釈液総タンパク質染色ノーマライゼーション試薬分子量マーカー蛍光ウェスタン用ストリッピングバッファーなど、ほとんどの実験ステップの試薬をラインナップしています。

Chemi_WB_reagents

化学発光ウェスタンブロットに関しては、 発光試薬(基質)HRP標識二次抗体、有色分子量マーカーの上をなぞることでは発光反応で光る ケミルミペン化学発光分子量マーカー、HRPを剥がすのではなく抗体をしっかり剥がす ストリッピングバッファーなど多くの便利で優れた試薬を提供しております。

ウェスタンブロット用 試薬および消耗品のページはこちら

実験プロトコル

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蛍光ウェスタンブロットは行ったことがないから不安? 

ご安心ください。充実のプロトコルをご用意しており、弊社が皆様のご実験をお手伝いいたします。

実験プロトコルについては ユーザーサポートページをご参照ください。

Lambda U

ウェブによるオンデマンド・トレーニングも受講いただけます。各実験ステップにおける実験のコツも含めて解説しています(言語は英語)。

オンデマンドトレーニングコースに今すぐ登録する

テクニカル講習会開催のご要望も承っております。弊社までお問い合わせください。

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製品仕様

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仕様表
方式 冷却CCDカメライメージング
イメージングエリア 12 x 10 cm
エリア内シグナル均一性 < 3%(Patented FieldBrite™ XT2 Technology)
励起光源 520 nm LED
685 nm 半導体レーザー(平均寿命20,000時間)
785 nm 半導体レーザー(平均寿命20,000時間)
検出チャンネル 600:  Ex 525 nm / Em 573-637 nm
700:  Ex 685 nm / Em 716-746 nm
800:  Ex 785 nm / Em 816-846 nm
検出器 低ノイズ冷却CCD
解像度 125 µm
ダイナミックレンジ > 6桁
フォーカス 固定
標準付属コンピューター Windows 10 デスクトップ コンピューター&モニター
標準付属ソフトウェア LI-COR Acquisition Software: 1 ライセンス
Empiria Studio Software: 10 ライセンス
本体サイズ 幅41.4 × 奥行47 × 高さ67.3 cm(ドロワーオープン時の奥行は59.7 cm)
本体重量 27 kg
動作環境 15-35 ℃(結露点22℃以下)、汚染度2 以下