Genevac 遠心エバポレーター

サンプル濃縮を手掛けて25年

SP-Genevac社 遠心エバポレーター

多検体の濃縮乾固を行いたいすべての方に

遠心エバポレーターなら世界のGenevac

創薬化学、プロセス化学、ファインケミカル合成などの有機合成ワークから、DNA・RNA研究、プロテオミクス・メタボロミクスなどのライフサイエンス、あるいは環境分析や食品分析まで、サンプルの濃縮や乾固を行う場面は数多くございます。

遠心エバポレーター(別名:遠心濃縮機)は、多検体を同時に濃縮・乾固したい場面に適したサンプル濃縮装置です。

英国Genevac社は、サンプル濃縮乾固の技術開発にこだわり続け、常に最新のソリューションを提供し続けている遠心エバポレーターの世界トップメーカーです。

われわれ株式会社スクラムは、2005年よりGenevac社の総代理店を務め、国内のお客様に質の高い情報とサービスの提供を行っています。

遠心エバポレーターの基礎を知りたい方はこちら

サンプルの濃縮や乾固でお困りではありませんか?

サンプルの濃縮や乾固は、溶媒をとばすだけの単純な工程でありながら、溶媒の種類、サンプルの種類、後工程の目的などによって、実に様々な要素が求められます。

例えばこんなご要望をお持ちではありませんか?

  • もっと短時間で濃縮したい
  • もっとたくさんの検体を処理したい
  • 突沸や泡立ちを抑えたい
  • DMSOをとばしたい
  • 塩酸をとばしたい
  • サンプルになるべく熱をかけたくない
  • 揮発性サンプルの回収率を向上したい
  • 逆相HPLCフラクションを1ステップで手間をかけずに凍結乾燥したい
  • ポンプのオイル交換の手間を無くしたい
  • コンデンサー(冷却トラップ)の使い勝手を向上したい

Genevac社の遠心エバポレーターには、上記のようなご要望にお応えするための様々な技術が搭載されています。
サンプルの完全性を保ちながら、最適な時間でサンプルを濃縮あるいは乾固させることができます。

遠心エバポレーターの選び方

ご研究内容により、サンプル濃縮・乾固をする目的は様々であり、また状況も様々です。
一般的に、遠心エバポレーターは下記のポイントを考慮して最適な装置を選択します。

❶ 溶媒の種類

どの溶媒をとばしたいかは装置選択の最重要要素の1つです。

最初に知らないといけないのは溶媒の沸点です。
一般的に、減圧ポンプあるいはシステムそのものの仕様により、留去できる溶媒の沸点が異なります。

装置の溶媒耐性も大切な要素です。
例えばDMSOは性能の良い高真空ポンプが必要なだけではなく、システム全体としてDMSOに対する耐性が求められます。

酸や塩基もシステムの耐性を考慮するべき代表的な溶媒です。
弱酸(例:ギ酸)を使える装置でも強酸(例:塩酸)を使用できるとは限りません。

あるいは、水をできる限り短時間でとばすにはどんなシステムが適するでしょうか?
混合溶媒を突沸させずにとばすにはどんなシステムが適するでしょうか?
溶媒ごとに最適解がございます。

❷ サンプル容量と容器の種類

サンプル容量と容器の種類

次に大切なのは、使用する容器の種類です。

試験管、バイアル、マイクロプレート、マイクロチューブ、遠心チューブ、フラスコなど、使用したい容器に適したサンプルローターやサンプルホルダーを使用できるかどうかは装置選択の大切な要素です。

それに加えて、1容器あたりの溶液量も装置選択には重要です。

❸ 処理本数(スループット)

throughput

それぞれの遠心エバポレーターは、使用できる容器の種類が異なるだけでなく、一度で処理できるサンプル本数も異なります。
どれくらいの数のサンプルを一度に処理できるかは装置の大切な選択基準になるでしょう。

さらに、それらをどれくらいの時間でとばすことができるかどうかも非常に気になる要素です。

➍ 突沸のしやすさ

突沸の比較画像

サンプルの突沸や泡立ちは、遠心エバポレーターに限らず、すべてのタイプのサンプル濃縮装置で考慮すべき問題です。

遠心エバポレーターは、サンプルに遠心力をかけるため、他のサンプル濃縮装置よりも突沸や泡立ちに強い装置です。
しかしそれでもなお、突沸しやすい溶媒系(混合溶媒や極端に沸点の低い溶媒など)やサンプル(天然物など)がございます。

それらの溶媒やサンプルでも突沸を防ぐことができるかどうかは装置選択の重要事項になります。

シリーズ比較

アプリケーションに応じて、最適な装置構成をご提案いたします。
遠心エバポレーターの装置選択にお困りの時はお気軽にお問い合わせください。

 
ht

HTシリーズ

ez2

EZ-2シリーズ

mivac

miVacシリーズ

rocket

Rocket Synergy

対応溶媒沸点 40~220℃ ~120℃(Std)
~165℃(Plus)
~220℃(Elite)
~120℃(Duoポンプ)
~165℃(Quaポンプ)
40~160℃
弱酸
強酸(HClなど) 耐塩酸仕様 耐塩酸仕様 × ×
DMSO Elite × ×
サンプル容器 各サイズの試験管、バイアル、プレート、遠心チューブ、エッペンチューブなど多種類 専用フラスコ
ASEチューブ
サンプル数 ~数百本 ~数十本 ~数十本 ~6本(フラスコ)
~18本(ASEチューブ)
1検体あたりの容量 ~数十mL ~数十mL ~数十mL ~400mL(フラスコ)
~5L(ボウル)
突沸防止
スピード
自動運転停止 不可(時間設定可)
熱変性防止
主な用途 HPLCフラクション
化合物ライブラリ
質量分析前処理
ペプチド合成
オリゴDNA/核酸医薬品の合成
アミノ酸分析前処理
天然物フラクション
HPLCフラクション
化合物ライブラリ
質量分析前処理
ペプチド合成
オリゴDNA/核酸医薬品の合成
メタボロミクス
アミノ酸分析前処理
天然物フラクション
プロテオミクス
メタボロミクス
糖鎖分析
DNA/RNAワーク
環境分析
食品分析
HPLCフラクション
天然物フラクション

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遠心エバポレーターとは(遠心エバポレーターの基礎知識)

遠心エバポレーターは、多サンプルを一度に、安全に濃縮・乾固することができる装置です。

遠心エバポレーターの構成

遠心エバポレーターは主に3つの要素から構成されます(図1)。

① 遠心チャンバー:サンプルをセット。遠心ローターでサンプルに遠心力を負荷

② 冷却トラップ(コンデンサー):溶媒蒸気を回収。装置内圧力の維持と実験室内環境の保全。

③ 真空ポンプ:装置内の減圧。溶媒の沸点を下げて、低温での迅速な溶媒留去を実現。

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図1:遠心エバポレーターの装置構成例

遠心エバポレーターの濃縮原理

遠心エバポレーターでは、ロータリーエバポレーターと同様に、ポンプによって装置内を減圧することでサンプルを濃縮(溶媒を留去)します。

液体(溶媒)の沸点は圧力に依存します(図2:各溶媒の蒸気圧曲線)。
同じ溶媒でも、減圧下では常圧下よりもはるかに低い温度で沸騰させることができます。

例えば水の大気圧下での沸点は100℃です。
しかし、圧力を10mbar(≒10 hPa)まで下げると、7.5℃で沸騰します。

すなわち、装置内を減圧することで溶媒の沸点を下げ、過剰な熱をかけずに低い温度で素早く溶媒の留去を行うのが遠心エバポレーターの原理です。

各溶媒の蒸気圧曲線

図2:各溶媒の蒸気圧曲線

なぜ、運転中に遠心力が必要?

Centrifugation

  図3:遠心チャンバーによる遠心力の付与

遠心エバポレーターでは、遠心機と同じような遠心チャンバーにサンプルをセットします。
ここがロータリーエバポレーターと大きく異なる点です。

サンプルをセットした遠心ローター(あるいはスウィング)を回転することで、運転中のサンプルに遠心力を付与します。
ではなぜ、遠心力が必要とされるのでしょう?

それは、サンプルを突沸から保護するためです。

Centrifugation_3

         図4:遠心力と圧力

ローターの回転により、運転中のサンプルには、外側すなわち容器の底面に向かって遠心力がかかります。
このとき、溶液表面の圧力は装置の減圧度とイコールになります。
一方、容器内では、遠心力により容器底面に向かって徐々に圧力が高くなる圧力勾配が生じます。

そのため溶液表面で最も沸点が低くなります。
このときに装置を最適な圧力に調節すれば、溶液の表面でのみ沸騰を起こさせることが可能になります。
すなわち突沸を防ぐことができます。

Genevac社遠心エバポレーターでは、サンプルに約500G(または250G)の遠心力を付与することができます。

また、システムの圧力をプログラムにより制御することで、他社の遠心エバポレーターで突沸を防ぐことができない溶媒やサンプルでも突沸や泡立ちを効果的に防ぎ、サンプルのロスやクロスコンタミネーションからサンプルを保護することができます。

最適な減圧度は?

真空度の高い強力なポンプを用いて高真空が得られれば、短時間での濃縮が可能でしょうか?

強力なポンプを用いて、いきなり高真空を得ようとした場合、いくら遠心力をかけていてもサンプルが突沸してしまう危険性があります。その場合は、圧力を制御しながら、ゆっくりと減圧していく必要があるでしょう。

また、必要以上に真空度を下げた場合にも、問題が生じます。

例えば、水を留去する場合を考えてみましょう。
図2の蒸気圧曲線より、6mbarまで減圧すると水の沸点は0℃以下になることがわかります。
つまり、あまり減圧しすぎてしまうと水は凍り始めます。
凍結乾燥の例でも見られるように、氷(固体)から水蒸気(気体)にする(昇華)には多くのエネルギーが必要であり、余計に時間がかかってしまうことになります。

凍結する心配のない有機溶媒の場合はどうでしょうか?
低沸点の有機溶媒は、高真空下でも溶媒が凍結しないため、減圧度を下げるほど濃縮が早く進行すると思われるかもしれません。
しかしここにも罠があります。

遠心エバポレーターでは、蒸気になった溶媒を冷却トラップで回収します。
このとき、冷却トラップの表面温度は溶媒の沸点より低い必要があります(コンデンサー温度<溶媒の沸点)。

しかし、減圧しすぎると、この関係が逆転します。
すなわち、高真空にしすぎることで溶媒の沸点が冷却トラップの温度を下回り(コンデンサー温度>溶媒の沸点)、一度回収した溶媒が冷却トラップ内で再び沸騰を始めてしまいます。

気体は液体や固体よりも体積が大きいため、再び沸騰した蒸気はシステム内で圧力として働きます。
すなわちシステム全体の圧力を十分に低く維持することができなくなり、スピードが遅くなったりポンプを痛める原因となります。

Genevac社の遠心エバポレーターは、溶媒の沸点ごとにシステムの圧力をコントロールすることで、常に最適な減圧度でサンプルの濃縮と乾固を行っていただけます。

溶媒を早くとばすには?

強力なポンプを用いてシステムの真空度を高くしても、サンプル濃縮乾固のスピードが早まるとは限らないことがわかりました。
では、溶媒を早くとばすためにはどうすれば良いでしょうか?

答えは「熱伝達効率」にあります。

サンプルは、濃縮が進行している間、常に蒸発熱(気化熱)により熱を奪われて、冷やされ続けています。
したがって、システムの減圧度を最適に保ったとしても、サンプルに外から熱エネルギーを与えてあげないと、蒸発スピードがどんどん遅くなっていきます。

すなわち、蒸発に必要な熱エネルギーをいかに効率的にサンプルに伝えてあげるかが、サンプル濃縮のスピードを左右します。

では、サンプルに熱エネルギーを効率よく伝えるにはどうすれば良いでしょう?
遠心チャンバーを加熱しているので大丈夫?
真空下で(つまり空気がないのに)、チャンバーの熱がサンプルに伝わりますか?

Genevc社の遠心エバポレーターには、真空下でサンプルに効率的に熱エネルギーを伝えるための様々な工夫が施されています。

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